運送業の基礎知識
グリーン経営認証とは?
取得するメリットと申請の流れ
運送業専門の行政書士が解説
横山輝明です。
「グリーン経営認証」という言葉を聞いたことはあっても、Gマークとの違いや、実際に何が変わるのかまで知っている経営者は多くないと思います。今回は、この認証の仕組みとメリットを整理します。
グリーン経営認証とは?運送業で取得する目的
グリーン経営認証は、公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団(エコモ財団)が運営している認証制度です。トラック運送業・バス・タクシー・内航海運など、運輸事業者を対象に、燃費管理やエコドライブ、廃棄物削減など、環境負荷の少ない経営を実践しているかどうかを審査します。
よく比較されるのが全日本トラック協会の「Gマーク(貨物自動車運送事業安全性評価事業)」です。Gマークが主に安全性を評価する制度であるのに対し、グリーン経営認証は環境面への取り組みを評価する制度という違いがあります。両方を取得している運送会社も少なくありません。
✔ 現場経験28年からのチェックポイント
危険物輸送の現場でも、燃費記録やアイドリングストップの徹底は日常的に求められていました。グリーン経営認証は、こうした日々の積み重ねを制度として「見える化」する仕組みだと捉えると、取り組みやすくなると思います。
グリーン経営認証を取得するメリット
- 環境に配慮した会社であることを対外的に示せる(採用活動・企業イメージ向上)
- 荷主企業がグリーン物流を重視するケースが増えており、取引先選定の判断材料になることがある
- 燃費管理やエコドライブの取り組みが、燃料コスト削減にもつながる場合がある
- 公共調達や入札において、自治体や発注機関によっては評価対象となる場合がある
ただし、入札加点の有無や燃料コスト削減の効果は、自治体や案件、個々の会社の運用状況によって差があります。導入を検討する際は、自社の取引先や地域の状況を踏まえて判断することをおすすめします。
グリーン経営認証の申請の流れ
大まかな流れは次の通りです。
- ① エコモ財団が公表している業種別の「グリーン経営推進マニュアル」に沿って、社内の環境管理体制を整備する
- ② チェックリスト・申請書を作成し、提出する
- ③ 審査員による現地審査(実地審査)を受ける
- ④ 審査に適合すると認証・登録
認証の有効期間は2年間ですが、登録1年後には定期審査(書類審査)があり、継続には2年ごとの更新審査が必要です。審査基準・申請費用・審査期間の詳細は年度によって変更されることがあるため、最新の情報はエコモ財団の公式サイトで確認するのが確実です。この記事では制度の全体像をお伝えしていますが、申請時期が近い場合は公式情報も併せてご確認ください。
よくある質問
Q. Gマークとどちらを先に取るべきですか?
評価する内容が異なるため、優先順位は自社の目的(安全性アピールか、環境アピールか)によって変わります。両方の取得を目指す会社もあります。
Q. 小規模な運送会社でも取得できますか?
小規模な事業者でも取得可能です。認証料金や審査内容は事業所規模などによって異なるため、最新情報はエコモ財団の公式サイトをご確認ください。
Q. 更新はどのくらいの頻度で必要ですか?
認証の有効期間は2年間で、登録1年後の定期審査(書類審査)と、2年ごとの更新審査が必要です。
国土交通省でも、環境に配慮した運送事業者の取り組みを紹介しています。詳しくは国土交通省の関連ページもあわせてご覧ください。
水道工事13年、古紙回収8年、危険物輸送7年など、物流・現場で計28年の実務経験があります。今は行政書士として、運送業許可や各種認証取得のご相談にも対応しています。書類の話だけでなく、現場でどう運用していくかまで一緒に考えられるのが強みです。
グリーン経営認証は「取得すること」が目的ではなく、環境負荷の低減や業務改善を継続する仕組みづくりにつながる制度です。自社に合った運用方法を検討しながら、無理なく取り組んでいきましょう。

