スクラップヤードが許可制に|改正廃棄物処理法成立で運送会社が確認すべきこと

スクラップヤードが許可制に|改正廃棄物処理法成立で運送会社が確認すべきこと

横山輝明(テルです)。神奈川県大磯在住、行政書士あおばと合同事務所の代表行政書士です。

2026年6月12日、改正廃棄物処理法が参院本会議で可決・成立しました。

スクラップヤード(金属くずや廃プラスチックなどを屋外で保管する場所)の事業が、都道府県知事による許可制になります。2028年中の施行が見通しです。

水道工事13年・古紙回収8年の現場経験を持つ行政書士として、この変化が運送業にどう関係するかを解説します。

スクラップを運ぶ運送会社にとって、荷主であるヤード業者が適正な許可を持っているかどうかは、今後ますます重要になります。

📋 この記事でわかること

  • ヤード許可制とは何か(改正廃棄物処理法の概要)
  • なぜ規制が必要になったか(現場のリアル)
  • 運送会社への影響と注意点
  • 2028年施行に向けて今から準備すること

ヤードとはどんな場所か

かつての現場では、スクラップを専門の業者に持ち込むのが当たり前でした。

水道工事の現場では、鉛管のくずや錆びたメーターボックスがたまっていきます。満杯になったらトラックに積んで、くず鉄業者のところへ持ち込む。向こうには大きな電磁石があって、リモコン操作で鉄くずを引き上げてはおろす。鉛管は真鍮と分けられて、吊り下げ式の秤で重さを量って現金で買い取ってもらう。電線・チタン・ステンレスなど、いろんなものが雑然と置かれている場所でした。

それが今回の許可制の対象になる「ヤード」です。

資源循環の観点から重要な役割を担っている一方で、近年は火災・騒音・振動・水質汚濁・悪臭などのトラブルが全国で多数報告されています。規制強化は、こうした問題を受けたものです。

✅ 現場28年チェックポイント

古紙回収の現場でも、金属くずを集めて業者に持ち込む流れは日常的でした。「持ち込める場所があれば持っていく」という感覚で動いていた。その場所が今後は許可を持っていることが前提になります。

改正廃棄物処理法の概要

許可制の導入

使用済みの金属やプラスチックなどのスクラップを屋外で保管する「ヤード」事業が、都道府県知事による許可制になります。無許可営業には罰則が設けられます。

立ち入り検査・事業停止命令

自治体による立ち入り検査が可能となり、違反行為が確認された場合は事業停止命令などが出せるほか、無許可営業などの違反に対して拘禁刑や罰金などの罰則が設けられます。

全国一律の規制へ

一部の自治体では条例で許可制を導入していましたが、規制を逃れて拠点を移す事業者もいたことから、全国一律の許可制に移行します。

施行時期

2028年中の施行が見通しです。(2026年6月12日成立)

運送会社への影響と注意点

スクラップや金属くずを運ぶ運送会社にとって、今回の改正は他人事ではありません。

運送会社が確認すべきこと

  • 荷主(ヤード業者)が許可を取得しているか
  • 持ち込み先のヤードが適正に運営されているか
  • 契約している業者が施行後も営業できる状態か
  • 廃棄物の種類によって別途許可が必要になるケースがあるか

無許可営業を行うヤードとの取引については、今後の制度運用や取引先管理の観点から注意が必要になる可能性があります。今のうちから取引先の状況を把握しておくことが大事です。

✅ 現場28年チェックポイント

「持っていける場所があるから持っていく」という感覚で動いていた時代は終わります。運送会社として、荷主の適正性を確認する習慣をつけておくことが、今後の事業継続に直結します。

2028年施行に向けて今から準備すること

1

取引先ヤードのリストアップ

現在取引しているヤード業者を整理しておく。施行後に許可取得状況を確認できるよう準備する。

2

運搬する品目の確認

金属くず・廃プラスチックなど、品目によって適用される法令が異なる場合がある。産業廃棄物収集運搬業の許可が別途必要なケースも確認しておく。

3

法令の詳細情報をウォッチする

施行規則など詳細は今後整備される。環境省の情報を定期的に確認する。

今までは「持ち込める場所があれば持っていく」で済んでいました。これからは「そのヤードは適正に営業しているか」を確認する時代になります。許可制度が始まれば、運送会社も取引先管理の目線を持つことが重要になるでしょう。

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行政書士あおばと合同事務所|代表 横山輝明

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