行政書士に運送業許可を頼む前に読む記事【現場28年が本音で解説】

行政書士に運送業許可を頼む前に読む記事【現場28年が本音で解説】

現場28年・行政書士が語る

行政書士に運送業許可を頼む前に
読んでほしい記事

水道工事13年・古紙回収8年・危険物輸送7年。
計28年、現場を走り続けた男が書きました。

横山輝明(テルです)。

深夜1時の箱根。

濃い霧が出ていた。

フロントガラスの向こうに見えるのは、自分のヘッドライトが照らす白い壁だけ。対向車がいるのかいないのか、ガードレールがどこにあるのか、正直わからなかった。

箱根新道は登坂車線で追い抜かすポイントが4か所あります。霧で真っ白だが、何とか後方の光は見えた。ハザードをずっと点灯して3番目の登坂車線で後方から迫ってくる車をやり過ごした。

それでも、アクセルを踏んだ。荷物があったから。時間があったから。仕事だったから。

この記事を読んでいるあなたも、たぶん同じだと思う。

「運送業を始めたい」「緑ナンバーを取りたい」「行政書士に頼もうか迷っている」

そういう状況で、霧の中を走っている感覚があるんじゃないか。
何が正しいのか、どこに進めばいいのか、よくわからない。

だから書きます。
現場を28年走った人間が、行政書士の立場で、本音で。

この記事でわかること

  1. 運送業許可って、そもそも何のためにあるのか
  2. 行政書士に頼んだほうがいい本当の理由
  3. 現場経験のある行政書士に頼むと、何が違うのか
  4. 許可取得の流れ(ざっくりわかりやすく)
  5. あおばとに頼んだらどうなるか

運送業許可って、何のためにあるの?

正直に言う。

「お金をもらって荷物を運ぶなら、国の許可が必要」という話は知っていると思う。でも、なぜ許可が必要なのかを、ちゃんと考えたことがある人は少ない。

理由は単純だ。

「運ぶ」という仕事は、人の命に直結するから。

深夜の箱根を走っている車は、あなただけじゃない。家族を乗せた乗用車も走っている。トンネルの中を走る対向車もいる。許可制度は、そういう人たちを守るための仕組みだ。

ドライバーの健康管理はちゃんとされているか。車両は整備されているか。過積載はないか。適切な休憩が取れているか。

それを国が「確認した」という証明が、運送業許可だ。

無許可営業には罰則があり、取引先や金融機関からの信用にも影響する可能性があります。許可取得は、事業を長く続けるための土台です。

🚛 現場経験28年チェックポイント①

「軽トラで友達の荷物を運ぶだけだから大丈夫」は大丈夫じゃない。お金をもらう時点で許可が必要になるケースがあります。グレーゾーンと思っていたことが、後から問題になるケースを現場で何度も見てきました。不安な方はまず確認を。

行政書士に頼んだほうがいい、本当の理由

「自分でできますか?」とよく聞かれる。

答えは「できる。でも、おすすめしない」だ。

運送業許可は、行政書士業務の中でも比較的難易度が高く、事前調査が重要な許認可です。関係する法律だけで、貨物自動車運送事業法・都市計画法・農地法・建築基準法・消防法・道路法と多岐にわたります。

書類に不備があると補正や追加資料の提出を求められ、許可までの期間が延びることがあります。

営業所の用途地域が合わなければ、土地を探しなおしになる。

車庫の距離要件を見落とせば、最初からやりなおしだ。

申請から許可まで、早くて3〜5ヶ月かかる。その間、本業を回しながら書類と格闘するのは、正直きつい。

だから行政書士に頼む。時間をお金で買う感覚でいい。

📍 現場エピソード:岩手県・前沢

冬の前沢。工場に着いたら敷地が一面の雪で、荷物を降ろせる状態じゃなかった。

「どうしましょう?」と聞いたら、「雪かきを手伝ってもらえますか」と岩手特有の訛り言葉で言われた。

やった。文句は言わなかった。荷物を届けるのが仕事だから。

段取りを先に確認しておけば防げた話だ。許可申請も同じ。事前に確認しておけば防げるミスが、山ほどある。

現場経験のある行政書士に頼むと、何が違うのか

行政書士に頼むなら、誰でも同じというわけではない。

私自身は運送業務の経験があるため、現場の動きを踏まえたご提案を心掛けています。

たとえば車庫の場所。地図の距離と、実際に車が走れる道の距離は違う。高さ制限のあるトンネルがあれば、大型車は通れない。そういうことが、現場を知っていれば最初からイメージできる。

「書類を作る」だけでなく、「あなたの事業が実際にどう動くか」を一緒に考えること。それが私のやり方です。

📍 現場エピソード:妙高高原・おろし場

大雪の中、チェーンを履いたブルドーザーが雪をかいている。自分の番が来るまで1時間待った。

何もできない。ただ待つしかない。でも、ここで焦って動いたら事故になる。

「待てる」ことも、現場の技術のひとつだ。

許可申請も同じで、審査中に焦って余計なことをすると、かえって遅くなる。待ち方を知っている人間に任せたほうがいい。

🚛 現場経験28年チェックポイント②

車庫の要件で見落としやすいのが「高さ制限」と「実走ルートの距離」。地図上の直線距離ではなく、実際に走れるルートで確認しないと後で詰まります。大型・特大車を使う予定があるなら最初に確認必須。

運送業許可の流れ(ざっくりわかりやすく)

1

要件確認・事前相談

営業所・車庫・車両・資金・人員の5要件を確認。ここが一番重要。

2

申請書類の作成・提出

運輸局に書類を提出。不備があると補正対応で時間がかかる。

3

審査期間(3〜5ヶ月)

運輸局が審査。この間に役員法令試験の準備も進める。

4

役員法令試験・合格

役員が受験。合格しないと許可が下りない。一発合格が理想。

5

登録免許税の納付・許可証の受領

12万円を納付して許可証を受け取る。これで緑ナンバーの取得へ。

6

運輸開始届・事業スタート

緑ナンバーを取付け、運輸開始届を提出。ここからが本番。

📍 現場エピソード:神奈川県大和市・古紙回収

パチンコ屋までは行ける。

でも、そこを右折してからの200メートルが激狭だった。

地図には何も書いていない。ナビも普通に案内する。でも実際に車を入れると、もう引き返せない。毎回、呼吸を止めながらハンドルを切った。

ようやくたどり着いて、2階に上がると、ケント紙のクズが山になっている。

それを丈夫な袋に詰めていく。1袋、2袋。黙々と。
詰め終わったら、板で残ったクズを集めて、きれいにして帰る。

誰かに褒められる仕事じゃない。でも、やらないと次の人が困る。

「この道、本当に通れるか?」は、走った人間にしかわからない。
営業所の場所を決めるとき、車庫へのルートを確認するとき——私自身の経験が、そういう場面で役に立つと思っています。

🚛 現場経験28年チェックポイント③

「営業所と車庫が別の建物」でも許可は取れる。ただし、営業所と車庫の距離要件は地域や運輸局の運用によって異なるため、必ず事前確認が必要です(令和8年6月現在)。地図の直線距離ではなく、実際に走れるルートで確認してください。大型・特大車を使う予定があるなら、高さ制限・道幅も含めて早めに確認するのがベストです。

あおばとに頼んだら、どうなるか

正直に言う。

私は「書類を作るだけの行政書士」じゃない。

危険物輸送7年。液体を積んで深夜の箱根を走り、岩手まで行き、妙高で雪を待った。古紙回収8年で、大和の細い道を何回も通った。水道工事13年で、地下の配管と格闘した。

その経験が、許可申請の「現実的な判断」に直結している。

「この車庫、実際に入れるか?」
「このルート、大型車が通れるか?」
「この資金計画、現場的に無理がないか?」

そういうことを、ちゃんと考えながら申請を組み立てる。

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まとめ:霧の中を、一人で走らなくていい

箱根の霧の中で、一人でハンドルを握っていた話をした。

あのとき、隣に「この先、見えますよ」と言える人がいたら、どれだけ楽だったか。

運送業許可の申請も、同じだ。

霧の中を一人で走らなくていい。現場を知っている人間が隣に乗る。それが、私の仕事だ。

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