ダンプカー運送に必要な許可とは|行政書士が解説する注意点

ダンプカー運送に必要な許可とは|行政書士が解説する注意点

行政書士あおばと合同事務所 代表行政書士 横山輝明

横山 輝明 行政書士あおばと合同事務所 代表

現場経験28年|運送業許可・巡回指導対策

神奈川県大磯町在住・東京都中野区事務所|首都圏即対応・ 全国対応可

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横山輝明です。運送業専門の行政書士として活動していますが、ダンプカーを使った土砂・建設資材の運送は、建設業界と密接に関わる分野で、独自の許可制度が絡んでくる少し複雑な領域です。建設現場に砂利や土砂を運ぶダンプカーは、日本の社会インフラを支える大事な存在です。ただ、この事業を続けていくには、状況に応じて複数の許可を組み合わせて取得する必要があり、そこでつまずく事業者の方も少なくないようです。この記事では、ダンプカー運送業に必要な許可の種類と、注意しておきたいポイントをまとめました。

まず必要になる「一般貨物自動車運送事業許可」

ダンプカーを使って他社の荷物(土砂や建設資材など)を有償で運送する場合、まず必要になるのが一般貨物自動車運送事業許可です。国土交通省の管轄で、運輸支局を通じて申請します。

許可の要件は他の一般貨物運送と共通する部分が多く、営業所・車庫・休憩施設の確保、車両5台以上の確保、運行管理者・整備管理者の選任、資金計画、法令遵守体制の構築などが求められます。ダンプカー特有の注意点としては、車両の構造要件や積載重量の管理、過積載を防ぐ体制づくりが挙げられます。

ポイント:過積載は道路の損傷や事故リスクにつながるだけでなく、法令違反として行政処分の対象にもなります。許可を取得する段階から、積載管理の体制を組み込んでおくことが大切です。

営業用ダンプと自家用ダンプの違い

ダンプカーには、緑ナンバーの「営業用」と、白ナンバーの「自家用」があります。自家用は、自社の工事で使う土砂などを自社で運ぶ場合に使えますが、他社から依頼を受けて有償で運送する場合は、営業用(緑ナンバー)として一般貨物自動車運送事業許可を取得する必要があります。

「少しだけだから」「知り合いだから」という理由で、許可を持たないまま他社の運送を請け負ってしまうと、いわゆる無許可営業(白トラ営業)に該当するおそれがあります。有償で他者の荷物を運ぶ以上、金額や頻度にかかわらず、事業として扱われる可能性があるため、この境界線は曖昧にしないことが重要です。

建設廃材・産業廃棄物を運ぶ場合の追加の許可

ダンプカーで建設廃材や産業廃棄物を運搬する場合、一般貨物自動車運送事業許可だけでは対応できません。別途、都道府県または政令市から「産業廃棄物収集運搬業許可」を取得する必要があります。

この許可では、取り扱う産業廃棄物の種類を申請し、許可証にもその内容が記載されます。また、運搬する都道府県や政令市ごとに許可が必要になります。「土砂しか運ばないから大丈夫」と考えていても、現場では土砂に廃材やコンクリートガラが混じっていることもあり、その場合は産業廃棄物を運搬していることになります。知らずに運搬していた場合でも、無許可営業として扱われるリスクがあるため、運搬物の内容を事前に確認しておくことが欠かせません。

許可取得後も続く、日常的なコンプライアンス

許可を取得したら終わりではなく、その後も継続的な法令遵守と管理が求められます。運行管理者による日常点検、運転者への指導監督、労働時間の管理、健康診断の実施、事故報告の提出などは、許可を維持していくために必要な業務です。

近年注目されている時間外労働の上限規制も、ダンプカー運送を含む運送業界全体に影響しています。長時間労働が課題とされてきた業界だからこそ、この規制を労働環境改善の機会として捉える視点も大切だと感じています。

現場経験28年からのチェックポイント

水道工事・古紙回収・危険物輸送と、現場で車両や荷物に関わってきた立場から言うと、ダンプカー運送は「許可を取ればそれで終わり」と思われがちな分野です。ただ実際には、運ぶものの種類(土砂か、廃材が混ざっているか)によって必要な許可が変わってくるので、荷主とのやり取りの中で「今回は何を運ぶのか」を都度確認する姿勢が大切だと感じています。

よくある質問

  • Q. 自家用ダンプで他社の荷物を1回だけ運ぶのも違法ですか?
    A. 有償で他者の荷物を運ぶ場合、回数や金額にかかわらず事業に該当する可能性があります。個別の状況によるため、事前に確認しておくことをお勧めします。
  • Q. 一般貨物の許可があれば、廃材も運べますか?
    A. 一般貨物自動車運送事業許可と産業廃棄物収集運搬業許可は別の許可です。廃材や産業廃棄物を運ぶ場合は、後者も別途取得する必要があります。
  • Q. 産業廃棄物収集運搬業許可はどこで取得しますか?
    A. 運搬する都道府県または政令市が窓口になります。取り扱う廃棄物の種類ごとに、その内容を許可申請の中で示す必要があります。

ダンプカー運送業は、運ぶものの種類によって必要な許可が変わる、少し複雑な分野です。これから始める方も、すでに事業をされている方も、運搬内容と許可の対応関係を一度整理しておくことをお勧めします。

参考資料

国土交通省「一般貨物自動車運送事業」
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_koutu/kamotu/

環境省「産業廃棄物収集運搬業」
https://www.env.go.jp/recycle/waste/sangyo.html

e-Gov法令検索「貨物自動車運送事業法」
https://elaws.e-gov.go.jp/

ダンプカー運送業の許可取得について、お気軽にご相談ください。

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