横山輝明です。
神奈川県大磯在住、行政書士あおばと合同事務所の代表行政書士です。
今日はいつもと違う話をします。
運送業専門の行政書士なのに、IPO(株式上場)の勉強をしていました。
「許可の先生が、なんで上場の勉強してるの?」
って思いますよね。私もそう思ってました。
🚛 現場28年チェックポイント
水道工事・古紙回収・危険物輸送と現場を28年やってきましたが、IPOという言葉は現場では一度も聞いたことがありませんでした。
目次
許可の先生が、なぜ上場の勉強をするのか
以前、戸口つとむ先生のIPO研修に参加していました。
有価証券報告書とかディスクロージャー(情報開示)とか、上場企業が守るルールを学ぶ授業です。
IPO関連のために、急ピッチで勉強していました。
最初は完全に他人事でした。
私は運送業の許可申請の専門です。
IPOなんて大企業が株を売るときの話で、自分には縁がない分野だと思っていたんです。
最初の感想は「自分の仕事とは距離があるかも?」
水道工事、古紙回収、危険物輸送と、現場で28年やってきた人間です。
最初は、自分の実務との距離を感じていました。
しかし学んでいくうちに、情報開示や内部管理体制の考え方は、上場企業だけの話ではなく、中小企業経営にも共通する土台だと感じるようになりました。
IPOという言葉自体、現場ではほとんど聞いたことがありませんでした。
専門用語も多く、正直、最初の数回はついていくのに必死でした。
「許可を取って終わり」じゃないと気づいた
授業を重ねるうちに、ある事に気づきました。
会社は許可を取ったら終わりではない。
運送業許可も建設業許可も、会社をスタートさせるための入口にすぎません。
その先には、
- 会社をどう成長させるか
- 誰に会社を引き継ぐか
- 後継者がいない場合はどうするか
- 会社を売る、あるいは買ってもらう選択肢
- 取引先や荷主から信頼される体制をどう作るか
こういった「会社の将来」の話が、許可の後に必ず待っています。
IPOで学んだ内部管理体制や情報開示の考え方は、事業承継やM&Aを考える中小企業にも、そのまま使える土台です。
体験談:有価証券報告書に書かれている、意外な項目
もうひとつ面白かったのが、有価証券報告書の中身です。
お金の数字ばかりが並んでいるイメージでしたが、実際には女性役員の数や男性の育児休暇取得率なども、重要な開示項目として記載されているんです。
今は荷主企業も、運送会社を選ぶときに「働きやすい会社かどうか」を見ています。
社員を大切にしているか、職場環境が整っているか。
こうした視点は、もう大企業だけのものではなくなっています。
🚛 現場28年チェックポイント
危険物輸送の現場では、安全管理や法令順守の徹底が日常でした。その経験があるからこそ、コンプライアンスが企業の信頼につながるという話が、すんなり腹に落ちます。
コンプライアンスが、荷主に選ばれる時代
今は本当に、コンプライアンスが厳しく問われる時代になりました。
法令を守っているか、労務管理ができているか、安全管理がしっかりしているか。
荷主企業は、これらをきちんと見て運送会社を選ぶようになっています。
「安いから」「対応が早いから」だけでは、選ばれない時代です。
コンプライアンスがしっかりしている運送会社こそ、長く付き合ってもらえる会社になります。
IPOで学んだ内部管理体制や情報開示の考え方は、実はこの「荷主に選ばれるコンプライアンス体制」にもそのまま活かせると感じています。
許可申請だけでなく、こうした視点からもアドバイスできる行政書士になりたいと思っています。
運送会社・建設会社が直面する「後継者問題」
私が専門にしている運送業の世界でも、後継者問題はとても深刻です。
社長が高齢になってきた。息子や娘は別の仕事をしている。従業員に引き継ぐにも、資金や経営の知識が足りない。
こうした悩みを抱えている運送会社の社長を、私は何人も見てきました。
建設会社でも同じです。中小企業全体に共通する課題だと感じています。
このとき選択肢になるのが、事業承継であり、場合によってはM&Aです。
会社を子どもに継がせる。従業員に継がせる。同業他社に会社を譲る。
どの道を選ぶにしても、会社の中身がしっかり整理されていないと、うまくいきません。
その「会社の中身を整理する力」を、IPOの勉強から学びました。
まずは運送業許可の専門行政書士として
行政書士の世界には、いろんな分野があります。
私はその中で、運送業許可に絞って専門性を高めてきました。
広く浅くではなく、狭く深く。それが私のやり方です。
私の今のメインの仕事は、これまでと変わらず運送業許可です。
現場で28年過ごした経験を活かして、運送会社の許可申請、変更届、巡回指導対策。
これを専門として、これからも丁寧に取り組んでいきます。
でも、将来は事業承継・M&Aにも対応したい
許可を取ったあとの会社の人生にも、寄り添える行政書士になりたい。
運送会社の社長が、許可を取ってから10年後、20年後。
事業承継で悩むとき。M&Aという選択肢を考えるとき。
あるいは、荷主から選ばれるためにコンプライアンス体制を整えたいとき。
そのときに、「相談していいかな」と思ってもらえる行政書士でいたい。
そのための土台づくりとして、IPOを学んでいました。
FP2級の知識と合わせて、お金の流れや会社の将来設計についても、少しずつ理解を深めています。
読者の皆さんへ
運送会社の社長さん。建設会社の社長さん。後継者問題に悩んでいる経営者の皆さん。
今すぐ何かをお願いしたいわけではありません。
ただ、こういう行政書士がいることを、知っておいてもらえたら嬉しいです。
許可を取って終わりではなく、会社の将来までちゃんと考える。
そんな姿勢を持った行政書士でありたいと思っています。
現場経験28年の行政書士として、許可だけでなく会社の将来についても学び続けていきたいと思います。

