行政書士あおばと合同事務所 代表
横山 輝明
行政書士|現場経験28年
登録番号 第26081402号|東京都行政書士会所属
【資格】宅地建物取引士 / FP2級技能士 / 危険物取扱者 / 大型・大型特殊・けん引免許
【現場歴】水道工事13年・古紙回収8年・危険物輸送7年
運送業許可(一般貨物自動車運送事業)完全ガイド
現場経験28年の横山輝明です。
運送業許可(一般貨物自動車運送事業)を取ろうとして、まず役所のサイトを開いた人がいる。「貨物自動車運送事業法第三条の規定に基づき〜」という一文を読んで、そっとタブを閉じた。その気持ち、すごくわかります。私も最初は同じでした。
このページは、一般貨物自動車運送事業の許可について「要件」「流れ」「お金」「取ったあと」を全部まとめた柱ページです。難しい言葉はできるだけ使わないようにしました。長いですが、読めば全体像がつかめます。
私は水道工事を13年、古紙回収を8年、危険物輸送を7年やってきました。計28年。現場を走ってきた人間が行政書士になったので、書類の話だけじゃなく、現場目線の話もできます。それがこのページの色です。
📋 このページの目次
運送業許可(一般貨物自動車運送事業)とは?
ひとことで言うと、「他人の荷物を、お金をもらって、トラックで運ぶ事業をやっていいですよ」という国の許可です。貨物自動車運送事業法という法律に根拠があって、国土交通大臣の許可が必要と定められています(出典:e-Gov法令検索・貨物自動車運送事業法第3条)。神奈川・関東エリアの場合、窓口は関東運輸局です。
許可を取るとナンバーが白から緑に変わります。緑ナンバーとは、一般貨物自動車運送事業の許可を受けた事業用車両であることを示すナンバープレートのことです。プロの証みたいなものですね。緑ナンバー取得後の手続きはこちら。
逆に言うと、許可なしでやると法律違反です。3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金(出典:e-Gov法令検索・貨物自動車運送事業法第70条)。荷主の監査がきっかけで発覚するケースも少なくありません。「ちょっとくらい」が取り返しのつかないことになります。
運送業許可がいる人・いらない人
意外と勘違いしている人が多い部分です。
✅ 運送業許可がいる(一般貨物自動車運送事業)
軽自動車・二輪以外のトラックで、他人の荷物を有償で運ぶなら、基本的にこれです。
⚠ 許可じゃなくて届出でいい(貨物軽自動車運送事業)
軽バン・軽トラなら「届出」でOKです。いわゆる黒ナンバー。宅配の軽バンはほぼこれです。ただ届出でもルールはあります(出典:e-Gov法令検索・貨物自動車運送事業法第36条)。
🚫 そもそも許可の話じゃない
自分の会社の荷物を自分のトラックで運ぶだけなら、運賃をもらっていないので運送業許可は不要です。白ナンバーのまま。ただし「実はよその荷物も一緒に積んで運賃をもらってた」となると、話が変わります。
グレーゾーンで一番多いのが「ガソリン代だけもらって知り合いの荷物を運ぶ」ケースです。実費名目であっても、有償運送に当たるかどうかは実態で判断されます。自分で「これはセーフ」と決めてしまうのが一番危ない。迷ったら専門家に確認してください。
一般貨物許可の5大要件(人・車・場所・お金・試験)
運送業許可には5つのハードルがあります。どれかひとつでも越えられなければ許可は出ません。全部クリアして、はじめてスタートラインです。
① 人(運行管理者・整備管理者・運転者)
営業所ごとに運行管理者と整備管理者を置かなければいけません。運行管理者は国家資格で、車両29台までは1名以上が必要です(出典:e-Gov法令検索・貨物自動車運送事業輸送安全規則)。
運転者については、法律で「何人以上」と人数が決まっているわけではなく、事業計画に見合う人数を確保することが求められます。事業計画に応じた運転者の確保が必要です。社長が運行管理者を兼ねることも可能ですが、社長自身がハンドルを握る時間が長い場合は、点呼などの運行管理業務を別の体制で回せるかどうかが問われます。ここは早めに設計しておかないと、あとで詰まります。
整備管理者になれる人(どちらか一つ)
- 一級・二級・三級の自動車整備士資格を持っている(ガソリン・ディーゼル問わず)
- 2年以上の整備実務経験があり、地方運輸局長の整備管理者選任前研修を修了している
※実務経験は以前の勤め先に証明してもらう必要があります。
⚠ 欠格事由に該当すると運送業許可が取れません
申請者・法人役員の全員が、以下に当てはまらないことが必要です(出典:e-Gov法令検索・貨物自動車運送事業法第5条)。
- 1年以上の懲役・禁固の刑を受け、執行終了から5年を経過していない
- 一般・特定貨物の許可取消を受け、取消日から5年を経過していない
- 未成年者または成年被後見人で、法定代理人が上記に該当する
② 車両(原則5台以上)
運送業許可では、営業所ごとに原則として事業用車両が5台以上必要です(出典:関東運輸局公示基準)。霊柩や一部離島など例外はありますが、ふつうの一般貨物なら5台と考えてください。リース車でも問題ありません。「まず2台で始めてあとから増やせばいい」は通りません。5台がスタートラインです。
③ 場所(営業所・休憩施設・車庫)
一般貨物許可の場所要件は3つあります。営業所・休憩(睡眠)施設・車庫です。ここが一番の落とし穴です。「先に物件を契約してしまい、後から要件を満たさないと判明する」——これが運送業の開業準備でよくあるつまずきパターンです。契約の前に必ず要件を確認してください。神奈川県内であっても市区町村によって用途地域の確認先が変わるため、早めに動くほど安全です。
▶ 営業所
- 都市計画法・建築基準法・農地法など関係法令に違反していないこと
- 市街化調整区域では利用できない場合が多く個別確認が必要(開発許可・既存建築物の状況等によって異なります)
- 自己所有または賃貸(契約期間1年以上が目安)で使用権原があること
- 事業を適切に運営できる広さがあること(実務上は事務机・電話・FAXが置ける広さが目安とされますが、運輸局の判断によります)
▶ 休憩・睡眠施設
- 原則として営業所か車庫に併設(パーテーションで仕切る形でも可)
- 帰宅しても8時間以上の休息が取れない運行がある場合は睡眠施設が必要
- 睡眠施設は同時睡眠者1人あたり2.5㎡以上
▶ 車庫(駐車場)
- 原則として営業所に併設。難しい場合は直線距離10km以内(東京23区・横浜市・川崎市に営業所がある場合は20km以内)(出典:関東運輸局公示基準)
- 車両と車庫の境界・車両同士の間隔が50cm以上あり、全車両を収容できること
- 出入口の前面道路が車両制限令その他関係法令に適合すること(車両の種類・車庫形状・運輸局の判断によって異なるため個別確認が必要。出典:e-Gov法令検索・車両制限令)
- 自家用車スペースや資材置場と明確に区画されていること
- 市街化調整区域でも車庫はOK(営業所とは扱いが違います)
- 農地(田・畑)の場合は農地転用の手続きが別途必要
⚠ 賃貸借契約書の「使用目的」は要確認
「住居用」「乗用車専用」「倉庫」など運送業の用途が書かれていない契約書だと、別途使用承諾書が必要になることがあります。契約書を結ぶ前に確認してください。
📍 神奈川エリア別・運送業許可の詳細ガイド
市区町村によって用途地域の確認先・注意点が異なります。お住まいのエリアをご確認ください。
📍 東京・千葉エリアの方はこちら
④ お金(所要資金と損害賠償能力)
一般貨物許可では、車両・人件費・保険・家賃などを全部積み上げた「所要資金」を計算して、それ以上の自己資金があることを残高証明書で証明します。申請時と審査中、合計2回出すのが通例です(出典:関東運輸局公示基準)。実務上、継続して自己資金を有していることが確認されます。一時的な借入で対応しようとすると2回目の証明で困ることになります。詳しくは資金要件の解説記事をどうぞ。
所要資金の主な内訳
- 6ヶ月分:人件費・燃料費・修繕費など
- 1年分:車両費・施設費(家賃)・自動車関連税・保険料
- その他:営業費用など
必要額は事業計画によって数百万円台から数千万円規模まで変わります。まず積み上げ計算をしてみることが先決です。
もうひとつ見落としがちなのが損害賠償能力です。自賠責保険は当然として、任意保険(対人賠償無制限)への加入も求められます(出典:関東運輸局公示基準)。「いずれ入る」では通りません。保険の手配も申請の段取りのうちに入れておいてください。
⑤ 試験(役員法令試験)
運送業許可の申請をすると、常勤役員のうち1名が法令試験を受けます。関東運輸局は奇数月に実施。30問中24問正解(8割)で合格で、チャンスは2回まで。2回落ちると申請取り下げ、最初からやり直しです(出典:関東運輸局「法令試験の実施について」)。詳しくは役員法令試験の合格率と対策をどうぞ。
合格率は回によって大きく変わります。「社長だから余裕でしょ」と思って無勉強で行った方が静かになって帰ってくる、というのは珍しくない話です。条文集を一度めくってみてください。独占禁止法も下請法も出ます。範囲は広い。
運送業許可の申請から運輸開始までの流れ
大まかな流れはこうなります。
- 要件チェック・事業計画を固める(人・車・場所・お金を全部確認)
- 営業所・車庫を確保する(契約する前に要件確認!)
- 申請書類を作って運輸支局へ提出
- 役員法令試験(奇数月・2回まで)
- 審査(標準処理期間は関東運輸局が公表。数ヶ月単位かかるため最新情報は関東運輸局HPで確認を)
- 許可が出る(登録免許税12万円を納付)
- 運行管理者・整備管理者の選任届、緑ナンバーへの切り替え、社会保険の加入
- 運輸開始届を出して、営業スタート
準備から走り出すまで、半年前後はかかると思っておいてください。「来月から仕事が入りそうだから急いで」は間に合いません。運送業の許可はカップラーメンじゃなくて漬物です。時間がかかる。だからこそ、早く動いた人が有利なんです。
関東運輸局への申請手順・必要書類・審査期間
「関東運輸局に申請する」といっても、実際に書類を持っていく窓口は営業所を管轄する運輸支局です。関東運輸局本局(横浜市)に直接持ち込む必要はありません。神奈川県内なら神奈川運輸支局(横浜市神奈川区)が窓口になります。
申請窓口(関東エリア)
| 営業所の所在地 | 申請先(運輸支局) |
|---|---|
| 神奈川県全域 | 神奈川運輸支局(横浜市神奈川区) |
| 東京都全域 | 東京運輸支局(品川区) |
| 千葉県全域 | 千葉運輸支局(千葉市) |
| 埼玉県全域 | 埼玉運輸支局(さいたま市) |
| 茨城・栃木・群馬・山梨・長野・新潟・静岡 | 各県の運輸支局 |
申請に必要な書類一覧
書類は大きく「法人関係」「事業計画関係」「場所関係」「資金関係」の4グループです。
① 法人・申請者関係
- 一般貨物自動車運送事業経営許可申請書
- 事業計画書・事業用自動車の数の変更計画書
- 登記事項証明書(法人の場合)
- 役員全員の履歴書・住民票(欠格事由確認用)
- 宣誓書(欠格事由に該当しない旨)
② 場所関係(営業所・車庫)
- 営業所・車庫の登記事項証明書または賃貸借契約書
- 使用権原を証する書類(自己所有の場合は登記簿謄本)
- 営業所・車庫の平面図・求積図(寸法入り)
- 車庫の前面道路の幅員証明書(道路管理者が発行)
- 都市計画法の用途地域確認書(市区町村が発行)
- 農地法の適用除外確認書(農地の場合)
③ 車両・人員関係
- 車両の売買契約書またはリース契約書(写し)
- 運行管理者の資格者証(写し)
- 整備管理者の資格証明書または実務経験証明書(写し)
- 乗務員の雇用予定を示す書類(労働条件通知書など)
④ 資金関係
- 所要資金の計算書
- 自己資金の残高証明書(申請時)
- 任意保険の加入証明書または見積書
⚠ 書類の揃え方で審査期間が変わります
不備があると「補正」として差し戻され、その分審査が止まります。特に用途地域証明・前面道路幅員証明は取得に時間がかかる場合があるため、早めに動いてください。
審査期間の目安(標準処理期間)
標準処理期間は関東運輸局が公表しています。審査状況・時期によって変動するため、関東運輸局HPで最新情報を必ず確認してください。ただし、これは書類が完全に揃った状態から審査が始まってからの期間です。書類の補正や法令試験の受験月のタイミングによってはさらに時間がかかります。
申請〜運輸開始までの現実的なスケジュール
- 準備期間(要件確認・書類収集):1〜2ヶ月
- 申請受付〜法令試験:申請翌月または翌々月の奇数月
- 審査期間:3〜5ヶ月(標準処理期間)
- 許可後の手続き(選任届・緑ナンバー切替・社会保険):1ヶ月程度
- 合計:多くの場合、準備から運輸開始まで半年程度以上を見込むケースが一般的です(審査状況・法令試験の受験タイミングによって変動します)
よくある差し戻し(補正)の原因
現場で経験してきた差し戻しの原因を率直に書きます。
- 車庫の前面道路幅員が基準を満たしていない——地図上は問題なく見えても、実際の幅員証明書を取ったら不足していた。これが一番多い。
- 用途地域が許可対象外だった——「事務所として使えると思っていた」物件が、市街化調整区域内だったケース。
- 車庫の区画が不明確——自家用車スペースや倉庫との境界線が図面と現場で合っていない。
- 残高証明書の日付・名義の問題——法人名義でない、発行日が古い、金額が所要資金を下回っているなど。
- 運行管理者資格の確認漏れ——資格者証の有効期限が切れていた、または一般貨物用の資格ではなかった(旅客運送用と混同)。
- 賃貸借契約書の用途欄が「住居用」のまま——使用承諾書を別途取得する必要があり、大家さんとの交渉に時間がかかるケースも。
差し戻しが1回起きるだけで、審査が1〜2ヶ月止まります。書類を揃える段階で一度プロに確認してもらうのが、スムーズに進めやすくなります。
運送業許可にかかる費用
申請そのものでかかる主な費用はこれです。
- 登録免許税:12万円(許可が出たら納付。出典:e-Gov法令検索・登録免許税法別表第一)
- 行政書士報酬:事務所によって幅があります
- そのほか住民票などの証明書類の実費、車両・車庫・保険などの事業資金
料金の「安い高い」だけで決めないでほしいです。車庫の要件確認や資金計画の積み上げ、法令試験対策など、実際には本業との両立が難しくなるケースもあります。許可を取ってからのほうが正直長い。変更届、巡回指導、点呼体制、事業報告、増車……そのたびに何かある。許可後もついてきてくれるかどうかを含めて、選んでください。これはうちに頼むかどうかに関係なく、本気でそう思っています。
| 費用項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 12万円 | 許可後に納付(法定) |
| 行政書士報酬 | 事務所による | 申請サポートの範囲で変動 |
| 所要資金(自己資金) | 500万〜数千万円 | 事業規模・車両数で変動。残高証明で証明 |
| 任意保険(対人無制限) | 要加入(必須) | 損害賠償能力の証明として |
| 証明書類の実費 | 数千円程度 | 住民票・登記事項証明書など |
運送業許可を取ったあとが本番です
許可はゴールじゃなくてスタートです。走り始めてからのほうが、やること・気をつけることが多い。
- 巡回指導:トラック協会の適正化実施機関が来て、帳票や点呼の記録を見ます。運輸開始後の比較的早い時期に初回が来るのが通例です。巡回指導の結果によっては、運輸支局による監査につながることがあります。
- 変更届・認可申請:役員が変わった、車を増やした、車庫を移した。そのたびに届出や認可が要ります。「言えばいいでしょ」は通りません。
- 事業報告書・事業実績報告書:毎年の提出義務があります(出典:e-Gov法令検索・貨物自動車運送事業報告規則)。
- 点呼・運行管理・改善基準告示の遵守:2024年に改正された改善基準告示の遵守は、日々の運行管理で続けていくものです(出典:厚生労働省・トラック運転者の改善基準告示)。
許可申請が2割、取ったあとの運営が8割、というのが私の感覚です。書類を出して終わりじゃなく、許可後の運営まで伴走することを大切にしています。
神奈川県で運送業許可をご検討中の方は、営業所・車庫の場所によって関東運輸局への確認事項が変わります。湘南・横浜・川崎・相模原エリアそれぞれで確認先や注意点が異なるため、早めに一度相談してもらうのが一番確実です。
2025年法改正:運送業許可の5年更新制度が始まります
2025年6月、貨物自動車運送事業法が改正されました。これまで「一度取ったら終わり」だった運送業許可が、5年ごとの更新制に変わります。施行は公布から3年以内(2028年6月まで)の予定で、既存事業者も対象です(出典:貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律)。
現場を28年やってきた感覚で言うと、これは当然の流れだと思っています。許可を持っているだけで実態がない会社、点呼も記録もいい加減な会社、保険もまともに入っていない会社——正直、そういう事業者が市場に残り続けているのは、まじめにやっている運送会社にとっても迷惑な話でした。5年に一度、ちゃんとやっているか確認される仕組みは、むしろ歓迎していいと思っています。
更新時に確認されると想定される主なポイント
- 輸送の安全確保:点呼・アルコールチェック・車両点検の記録が継続してあるか
- 社会保険料の納付:ドライバーが社会保険に加入しているか
- 適正運賃での受注:原価割れの運賃で受け続けていないか
- 法令遵守:改善基準告示・労働時間管理が守られているか
- 労働者の処遇:賃金・勤怠管理が適正か
※具体的な審査基準は今後の政省令・通達によって明確化される予定です。最新情報は関東運輸局HPでご確認ください。
今から準備しておくべきこと
更新直前に慌てて書類をそろえようとしても、点呼記録や運行日報は「その日」しか作れません。日常の記録が積み上がっていることが、そのまま審査の証拠になります。逆に言うと、毎日きちんとやっていれば、更新のために特別なことをする必要はほとんどない。
日頃から整備しておきたい書類・記録
- 点呼記録簿・アルコールチェック記録
- 運転日報・運行記録(タコグラフ等)
- 車両点検・整備記録
- 労働時間・勤怠記録・賃金台帳
- 社会保険加入関係書類
- 運行管理者・整備管理者の選任関係書類
- 事故報告書・再発防止記録
また、今回の法改正では5年更新制度だけでなく、適正原価を下回る運賃の制限や多重下請けの委託回数制限(2回以内に努力義務化)、白トラへの委託禁止強化なども盛り込まれています。日々の取引体制や下請け構造の見直しも、並行して進めておく必要があります。
5年更新制度は、まじめにやっている会社が正当に評価される仕組みに変わる第一歩だと思っています。許可を取って終わりではなく、日々の運営を積み上げていくことが、これからの運送会社の基本姿勢になります。制度の対応について相談したい方は、お気軽にご連絡ください。
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現場経験28年チェックポイント
危険物輸送で走っていた頃、いろんな会社の車庫に出入りしました。書類上は同じ「営業所1・車庫1・車両5台」でも、実際に立ってみると全然違う。そのときの目で、申請前に見ておいてほしいことを書いておきます。
- 車庫は「朝の全台出庫」をイメージして広さを考える。図面上は5台入っても、実際に全車が朝いちで動く時間帯に切り返しできるか。隣の車をこすったら、その日の利益は消えます。
- 前面道路は「通学時間帯の対向車」で考える。幅員証明の数字はクリアしていても、朝の時間帯に大型車同士がすれ違えない道はあります。近隣トラブルは、じわじわ経営に響いてきます。
- 点呼場所と車庫の距離は、雨の日の感覚で測る。遠いと点呼が形だけになる。点呼記録と運行管理体制は、巡回指導で重点的に見られるポイントです。
- 資金計画にタイヤと燃料の現実を入れる。燃料は動くし、タイヤは想像より早く減ります。ギリギリで計算すると、走り出してから息切れします。
運送業許可は、申請書を書けば取れる許可ではありません。営業所、車庫、資金、人員、法令試験など、順番を間違えると数か月単位でやり直しになることがあります。だから私は、書類より先に「何から始めるべきか」を一緒に整理することを大切にしています。
運送業許可に関するよくある質問
Q. 個人事業主でも運送業許可は取れますか?
A. 取れます。法人でないとダメという決まりはありません。ただし要件(5台・人員・資金など)は法人と同じです。
Q. 中古トラックやリース車両でもいいですか?
A. 問題ありません。使用権原が証明できれば、購入でもリースでも構いません。5台のうち中古車が混ざっていても大丈夫です。
Q. 役員法令試験に2回落ちたら、もう運送業許可は取れませんか?
A. 申請を出し直せばまた受けられます。ただし審査も最初からやり直しなので、数ヶ月のロスです。1回目で受かる準備をするのが一番です。
Q. 自分で申請するのと行政書士に頼むの、どっちがいいですか?
A. 時間をかけられるなら自分でもできます。ただ車庫の要件確認・資金計画の積み上げ・法令試験対策など、実際には本業との両立が難しくなるケースもあります。少なくとも車庫の契約前だけは、一度プロに確認させてください。
Q. 法人設立前でも相談できますか?
A. できます。むしろ設立前に相談してもらうほうが、定款の目的欄への記載など後から直しにくい部分を最初から整えられるので助かります。
Q. 車庫だけ先に借りても大丈夫ですか?
A. 要件を確認してからなら問題ありません。ただし「とりあえず安いから」で先に契約すると、前面道路幅・区画・用途などで後から要件アウトが発覚するケースがあります。契約前の要件チェックを必ずしてください。
Q. 自宅を営業所にできますか?
A. 用途地域によっては可能です。ただし建築基準法との関係で利用できない地域もあります。まず用途地域を確認し、運輸局に個別相談することをおすすめします。
Q. レンタカーで運送業許可は取れますか?
A. 原則として取れません。レンタカー(わナンバー・れナンバー)は有償旅客運送等の用途に限られており、一般貨物の事業用車両としては認められないのが通例です。リース契約や購入の形で使用権原を確保してください。
Q. リース会社がまだ決まっていなくても相談できますか?
A. できます。リース先が決まる前の段階でも、資金計画や車両要件の話はできます。むしろ先に整理しておくほうがリース会社との交渉もスムーズになります。
Q. 役員法令試験は自分で対策できますか?
A. できます。関東運輸局のサイトで出題範囲の条文集が公開されています。ただし出題範囲が広く(貨物自動車運送事業法・道路交通法・労働基準法・独占禁止法・下請法など13法令)、難易度は実施回によって異なります。しっかり準備することをおすすめします。
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運送業許可のご相談、お気軽にどうぞ
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✓ 車庫だけ相談したい
✓ 資金要件だけ知りたい
✓ まだ会社を作っていない
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